Case.10製品紹介
豊富な種類とカスタマイズで実現!自社に最適な「ベアリングローラーガイド」とは?
今回は、ベアリングとローラーガイドを組み合わせた、ベアリングローラーガイドについてご紹介します。
ベアリングローラーガイドと一口に言っても素材や形状によってさまざまな種類があり、カタログなどでその種類の多さに驚かれた方もいるのではないでしょうか。形状や素材によってどんな違いがあるのか、それぞれのタイプや特徴、またカスタマイズについても詳しく解説していきます。
ぜひ自社に最適な製品選びに役立ててください。
ベアリングローラーガイドの構造と機能
ベアリングローラーガイドとは、糸や電線の走行方向を変更させたり、隣り合う糸や電線が触れ合わないようにするためのローラーガイドの中に、ベアリングを組み込んだ製品です。ローラーガイドが糸と一緒に回転することで、糸やガイドの摩耗を低減することができることが特徴です。
糸を受ける部分の形状や材質の違いによってさまざまな種類があります。
糸や取り付ける場所に合わせて溝や形状を選定
走らせる糸やガイドを取り付ける場所によって、適切な溝や形状のガイドは異なります。
↑ 左からU溝・V溝・平溝のガイド
糸や電線と接する溝の形状は、V溝、U溝、平溝があります。
V溝は、細い糸に適した形状です。糸がガイドの中心に確実に寄っていくため、選ばれることが一番多いタイプになります。何本かの糸を集めて使う場合は、U溝が選ばれます。
細い糸や電線で広い幅の溝を選んでしまうと糸や電線が蛇行してしまうことがあり、糸の張力が変動する恐れがあります。次の工程で張力が均一にならないので、例えば、織りの工程だと糸が飛び出してしまうことも考えられます。
糸の仕様に合わせて溝を選定していくことが大切です。
↑ 糸が外れにくいタイプ
↑ ネジで外せるタイプ
形状は、ガイドを取り付ける場所のスペースや、どのような使い方をしたいかによって検討していくことになります。
糸が外れないようにしたい場合は糸が抜けにくいタイプにしたり、糸入れの作業性を高めたい場合は糸が入れやすいタイプにしたり、ベアリングをローラーの中に入れずほこりや染色剤で汚れた場合、取り外して洗えるタイプなどさまざまです。
自社の課題やニーズを伝え、提案をしてもらうとよいでしょう。
材質による性能とコストの違い
使われる素材によって性能とコストは異なります。
耐久性で選ぶ場合はセラミックがおすすめ。熱や摩擦に強いのが特徴ですが、コストは高めになります。逆にコストを抑えたい場合は、糸と接する部分はセラミックでフランジは樹脂を使うタイプがあります。
また、糸がローラーから外れないようにするために外径の大きな樹脂フランジを選択するなど、組み合わせはさまざまあります。
糸や使い方に合った素材を見極めましょう。
ベアリングのカスタマイズとは?
YUASAでは、ガイド本体だけでなく、中に組み込まれるベアリングのカスタマイズも手掛け、お客様が求める品質を実現します。
潤滑剤のカスタマイズ
一般的には潤滑剤として粘性のあるグリースが使われています。
耐久性はありますがボールが回り始める際、グリースが抵抗となって回り始めが遅くなってしまい、糸が切れてしまう場合があります。それを防ぐためにグリースを詰めずにオイルだけを塗って、回り始めを軽くすることができます。
材質のカスタマイズ
通常はベアリングは金属で作られていますが、「潤滑剤のカスタマイズ」で、オイルを塗ったタイプなどの場合、使っているうちにオイルが切れてしまい金属同士が焼き付きを起こしてしまうこともあるので、焼き付きが起こらないようにボールなどをセラミックにすることも可能です。
↑ セラミック製のベアリング(中央)
豊富なラインナップと優れた開発力で最適なガイド選びをサポート
YUASAは形状や素材の異なる豊富なラインナップを揃えています。
お客様の多種多様なニーズや課題に向き合うことで生み出された数々の製品の中から、適した製品をご提案致します。また、要望に応えるために設計から考えさせていただくことも可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。
[ベアリングローラーガイドの関連商品]
> スピード測定と測長機能で効率化をかなえる「ヤーンスピードセンサー」
ご相談はお気軽に。
ご質問、お見積り依頼など
お気軽にお問い合わせください。
YUASA MEDIA運営会社
湯浅糸道工業株式会社 営業部